小夜嵐

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沈む 

雨上がりの夕景は何よりも美しく輝く

熱い衝動を裡に秘めて
世界がいつになく躍動する

そこ かしこに 雨つぶがはじけて
むせかえるような草の気に
胸が圧しつぶされそうで

幸福だ 例えようもなく 幸福だ


太陽が死を迎えるこの時に
溶けきれぬこの身を闇に横たえ
冷えてゆく体の内で魂を焦がし
くすぶりつづける心を抱いて

消えてゆく
この世界でもっとも力強い一瞬を

羨望と嫉妬の混じった
みだらがましい眼で見据えている

辺りが漆黒に塗り潰されるころ
幸福の余韻に浸りながら
それが何であったかを考えている

雨の名残が頬に作った水滴を
舌で舐め取りながら
あれが何であったかを求めている

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